Graceful epicurean 美食の品格
            vol.2 料理人の情熱に共鳴する
            presented by 美容食スペシャリスト 飯野耀子

「どんなものを食べているか言ってみたまえ。君がどんな人間であるかを言いあててみせよう」とは、『美味礼賛』の著者ジャン・アンテルム・ブリア=サヴァランの言葉。食べ方にはその人の生き方が現れるから、優れた人格と品格を兼ね備えた「優雅なエピキュリアン」を目指したい。そのために必要なエッセンスを食のオーソリティに学びませんか? 第二回目は、日仏交流150周年(★1)を記念して来日したウェスティン(★2)パリ総料理長ジル・グラストウ氏と今年10月2日にリニューアルしたウェスティン東京のフレンチレストラン「ビクターズ」(★3)料理長ニコラ・シュブロリエ氏を迎え、シェフとの楽しいつき合い方を学びます。

現代フランス料理のオーソリティ ウェスティン パリ総料理長 ジル・グラストウ氏

1991年よりダロワイヨパリ、ホテル コンコルド ラファイエットなどで経験と実力を培い、2008年よりウェスティン パリ総料理長に就任。豊富な商品知識、独特の感性とイマジネーションに裏づけられたレシピが高い評価を得ている。

ジル・グラストウ氏
ウェスティンホテル東京 フレンチレストラン「ビクターズ」料理長 ニコラ・シュブロリエ氏

1973年フランス・ボルドー生まれ。ボルドー、モナコ、プロバンス、アルプス地方などで10年にわたり修行を重ね、1999年に来日。イタリア料理店、有名フランス料理店を経て、2007年ウェスティンホテル東京「ビクターズ」料理長に就任。

ニコラ・シュブロリエ氏
コミュニケーションはフランスのエスプリ ジルさんは今回初来日だそうですね。日本の感想はいかがですか?

ジル:街がキレイ! 特に地下鉄。パリの地下鉄は汚いから……。

(笑)。ではパリと日本のお客様で何か違いを感じたことはありますか?

ジル:日本の皆さんは予約の時間を守ってくれるのがいい。

フランス人は予約時間を守らない?

ニコラ:そうだね。フランス人は何時間でも遅れるから。

え~何時間も!? いくらなんでもそれではお店は困りませんか?

ジル:終わるのが遅くなるだけだから問題はないよ。

お店もお客さんも、それは大きな文化の違いですねぇ。 ジル:厨房の準備があるから、予約を守ってもらいたいのが本音なんですよ。誤解しないで(笑) あとね、日本の皆さんは「美味しかったです」というコメントはくださるけど、それ以外のコメントはもらえない。
ニコラ:フランス人は初めてのお店でも、いいことも悪いことも直接細かくコメントしてくれる。フランスのお客さんの方がうるさいし、厳しいんだ。
なるほど……でも初めてのお店で批判的なことをいうのは勇気がいりますが、大丈夫ですか? ジル:批判的な意見も糧にして次に活かすし、落ち込まないでリクエストとして受けとめるから心配しないで。
フレンチレストラン ビクターズ
フレンチレストラン ビクターズ
ウェスティンホテル東京
~恵比寿ガーデンプレイス内~
店選びの基準は「自分に合うか、合わないか」 そう伺うと、レストランとのコミュニケーションの取り方が変わってきますね。

ジル:そもそもフランス人は味の良し悪しで店を選ばない。「自分に合うか、合わないか」なんだよ。パリではゲストの希望を聞いて料理を作ることが多いから、コミュニケーションが生まれるんだ。その上で料理に対するコメントをもらい、僕たち作る側も次回どうしたらいいかを考える。作り手とゲストが共に店を創り上げて食を楽しむ風土があるんだよね。つまり、ただお店から一方的に提供される味で店を判断するのではなくて、いかに自分たちの好みを提供してくれるかのやり取りも含めてお店を評価するという感じかな?

ニコラ:だから日本人のお客さんにももっと気軽に声をかけて、希望を聞かせて欲しいんだ。フランスではシェフが椅子に座って話し込むこともあるくらいだよ。
因みにシェフとお話ししたいときはどうするのがいいですか? ニコラ:いつでも呼んでください! 僕は日本語ばっちりだから(笑)!
新生「ビクターズ」の料理
フランスのクラシックな料理を大切にしながら、オリジナルのアクセントをつけた新生「ビクターズ」の料理。食材やスパイスの取り入れ方、盛りつけにサプライズがある
料理は僕たちの魂。それを受け取って欲しい 料理をただ食べるのではなく、お店と一体になって味を作り上げていくというフランス的な食の楽しみ方は食べ手の感性も育てられますね。
ジル:僕たちが何よりも大切にしているのは「パッション」。何よりも料理が好きな料理人たちが情熱と愛情を持って料理を作っているんです。言うなれば料理は僕たちの情熱と愛情が詰まった総合芸術。それをゲストの皆さんと共有したいと思うんです。
ニコラ:そう、僕たちは美味しいものを作ろうという気持ちでいつも料理を作っている。だからその気持ちを食べて欲しいんだ。
ジル&ニコラ
シェフの情熱に共鳴したい
今回の品格セオリー
一流シェフであるということが目の前の食材にどれだけ向き合ってきたかという歴史で決まるのであれば、一流の食べ手とはその一皿一皿をどれだけ真摯に味わってきたかの歴史が作り上げるものなのではないでしょうか? そのためには自分の感想や希望を表現力豊かな言葉で相手に伝えられることもエピキュリアンとしての教養の一つだと云えますね。今回、インタビューの最後にジルさんがこんな言葉を贈ってくれました。"La vocation, c’est d’avoir pour passion son métier. A méditer."これは日本語に訳すと"天職、それは自分の仕事を愛すること……(君も)深く考えてみて"といった意味。 シェフという仕事を心の底から愛している彼だからこそ発せる言葉ですよね。
Food Pedia

★1  日仏間の外交関係が設立され、フランスが日本の近代化努力に協力する契機となったのは、1858年10月9日(旧暦9月3日)に署名された日仏修好通商条約。この条約の締結により、日本にはフランスから当時最先端の技術や知識が伝わり、日本の近代化の礎となりました。また、浮世絵・絵画・陶磁器などの日本美術はフランスの工芸界、美術界に大きな影響を与え、印象派やアール・ヌーボーの基礎を作りました。

★2  Westin Hotels & Resorts®(ウェスティン ホテル&リゾート)は、30の高級リゾートをはじめ160以上のホテル&リゾートを有するグローバルグループ。「ウェスティン パリ」は、ヴァンドーム広場やコンコルド広場の近くにあり、チュイルリー公園やエッフェル塔を見晴らせる場所に位置します。ウェスティン パリ 総料理長 ジル氏の料理は、美しい紫のシルクとベルベットで飾られたネオモダンなレストラン「ル ファースト」(ジャック・ガルシア設計)でいただけますよ。

★3  ウェスティンホテル東京は、恵比寿ガーデンプレイスの一角にある都会の中のオアシス。"雲の上の寝心地"Heavenly Bed®(ヘブンリーベッド)を始め、ウェスティンならではの上質なサービスと美しい時間を提供しています。なお、新生「ビクターズ」と宿泊がセットになったプラン(1泊夕食付・1室¥49,000~/1名あたり ¥24,500~)を。2008年11月30日(日)まで期間限定で提供。詳しくはこちらを。

A Taste of Elegance

フレンチレストラン ビクターズ
ウェスティンホテル東京
~恵比寿ガーデンプレイス内~

Maison d'Asakawa

料理長ニコラ・シュヴロリエが奏でる新感覚のフランス料理と仏産を中心とする1,100本以上のワイン、そして眼下に広がる東京のパノラマに酔いしれるひとときを。2008年10月2日、リニューアルオープンしたばかりのエレガントな空間で、日本の食材を生かした独創的なフランス料理が楽しめます。

日仏交流150周年記念のフレンチコラボレーションはH20年10月31日まで
ランチコース ¥5,000~
ディナーコース ¥13,000~
※2名以上、2日前までに要予約

  • TEL:03-5423-7777
  • 東京都目黒区三田1-4-1 ウェスティンホテル東京22F(恵比寿ガーデンプレイス内)
  • 営業時間/11:30~14:30、17:30~21:30
  • 無休
  • 席数/86席
  • アクセス/JR恵比寿駅東口より徒歩7分
  • 平均予算/昼:¥4,000、夜:¥12,000
  • 備考/サービス料10%、個室あり、禁煙席あり、お子様連れOK
  • www.westin-tokyo.co.jp
飯野耀子プロフィール
AllAbout食育ガイド/ myfood.jpチーフエディター。健康管理士、薬膳料理指導員、食育指導士など多数の資格をもち、西洋医学、東洋医学、植物療法の観点から食の効能についての情報を組み合わせ、商品開発、店舗展開に多数参画。2005年よりAll About食育ガイドとして活動。発芽玄米普及大使も務め、FANCL発芽玄米粥の監修も務める。最新の著書に『合格への食卓』(扶桑社)、監修本に『いつだって枝豆』(青春出版社)がある。
公式ホームページ http://www.tablebongout.com/
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